㈵−11 |
頭痛ダイアリーをどう使うか |
推奨 |
頭痛ダイアリーは問診に加えて,より多くの情報が含まれ,服薬指導の有用な手段にもなる.患者−医師コミュニケーションを進めるためにも有用で,問診と組み合わせて使用することが勧められる |
推奨のグレード |
A |
背景・目的 |
頭痛情報は多くが自覚的なものであり,医師への正確な伝達が難しく,頭痛の科学的診断,治療評価が困難であった.頭痛ダイアリーの目的は患者の情報をできるだけ効率よく医師に伝えるよう頭痛診療をアシストすることである.
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解説・エビデンス |
頭痛ダイアリーからは,頭痛についてのプロスペクティブな情報が得られる.使用により ㈰頭痛の頻度,㈪頭痛の性状,㈫痛みの強度,㈬持続時間,㈭随伴症状,㈮頭痛出現から内服までの時間,㈯薬物の治療効果,㉀誘因,㈭生活支障度を具体的に知ることができ 1)2) 3) 4) 5) ,患者−医師コミュニケーションを改善するためにも有用である 6) .問診のみでは頭痛の強度や随伴症状の正確な把握の困難なことが多く 2) ,頭痛ダイアリーから正確な情報を得ることにより,問診では診断がつかなかった症例において診断が可能となる,患者が自己の頭痛を把握できる,頭痛のタイプに応じた服薬や内服のタイミングが改善される,などの利点も報告されている. 4)
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参考文献のリスト |
1) Cohen MJ, McArthur DL.Classification of migraine and tension headache from a
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検索式・参考にした |
headache & diary (all field) 250 |