㈵−5 |
一般医は頭痛医療にどう取り組むべきか |
推奨 |
一般医は一次性頭痛と二次性頭痛との鑑別を念頭に置く.診断に苦慮する場合は,速やかに専門医に紹介する.一次性頭痛については,とくに片頭痛、緊張型頭痛について,適正な診断と治療ができることが要求される |
推奨のグレード |
A |
背景・目的 |
一般医が頭痛を正しく診断できるのは約 50 %といわれる.一般医の課題はどのようにして頭痛診療の精度を上げるかである.一般医が頭痛医療を行う場合,まず頭痛の原因を正しく診断しなくてはならない.そのために頭痛の分類に関する知識が要求される.頭部 CT や MRI などの設備のない一般医は,診断に苦慮したら速やかに頭痛患者を専門医に紹介することが望ましい. |
解説・エビデンス |
まず,一般医は国際頭痛学会 (International Headache Society : IHS) の頭痛分類 1) が存在し,各頭痛に対し,それぞれ診断基準が設けられていることを知っていなければならない.さらにこの分類で頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛に分けられ,一次性頭痛として片頭痛,群発頭痛,緊張型頭痛など,二次性頭痛の原因としてさまざまな神経疾患,さらには全身疾患が存在することを認識する 1) .一般医が頭痛医療を行う際,まず一次性頭痛の診断基準の知識を持つことが重要である.一次性頭痛の診断には二次性頭痛の可能性を否定しなければならない.実際は二次性頭痛の可能性を否定するために画像検査や血液検査などを施行する必要がある.当初より眼疾患など他領域の疾患が疑われる場合は出来るだけ早くそれぞれの専門医に紹介する.一次性頭痛の診断が確定した場合は治療ガイドラインを参考に治療を計画する 2) . |
参考文献のリスト |
1) 国際頭痛学会頭痛分類委員会 . 国際頭痛分類第 2 版 (ICHD-II). |
検索式・参考にした 二次資料 |
"algorithms"[MeSH Terms] OR algorithms[Text Word] "headache"[MeSH Terms] OR headache[Text Word] ("primary health care"[TIAB] NOT Medline[SB]) OR "primary health care"[MeSH Terms] OR primary care[Text Word] 6 |