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妊娠中 ,授乳中の片頭痛患者の治療はどうするか |
推奨 |
発作が重度で,治療が必要な場合には発作頓挫薬としてはアセトアミノフェンが勧められる.妊娠初期におけるトリプタンの安全性は確立していないが,有害事象の増加は報告されていない.多くの片頭痛患者は妊娠中には片頭痛発作の頻度が減少するため,予防薬が必要となる患者は少ない.また予防薬は投与しないほうが望ましいが,必要な場合にはβ遮断薬があげられる.授乳婦がトリプタンを使用した場合には,使用して 24時間経過した後に授乳させる |
推奨のグレード |
B |
背景・目的 |
片頭痛は治療しなければ母体や胎児に危険を及ぼす疾患ではないため,妊娠・授乳中に積極的な治療が必要となるわけではないが,妊娠可能年齢の女性に多く,妊娠中・授乳中の片頭痛治療をどのように行うかについては患者からの問い合わせも多い.
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解説・エビデンス |
妊娠期間中は約 80%の女性患者で片頭痛発作が軽減していた.しかし,出産第一週で半数以上の患者で片頭痛が再発している.出産後は母乳栄養をするほうが片頭痛の再発を抑える可能性が示唆されている 1) .
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参考文献のリスト |
1)Sances G, Granella F, Nappi RE, et al. Course of migraine during pregnancy and |
検索式・参考にした |
検索 DB: PubMed (04/10/14, Reference Managerより) Headache & {pregnancy} 1357 & {lactation} 68 |