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複数のトリプタン をどう使い分けるか |
推奨 |
いずれの トリプタン も 効果は明らかで有用性がある . しかし , その特性についてはわずかながら差があり , 患者により効果 や preference は異なるが,エビデンスは不十分である .片頭痛の前兆期・予兆期にトリプタンを使用 しても支障はないが , 無効である可能性が ある |
推奨のグレード |
B |
背景・目的 |
トリプタンの臨床的な使用にあたり,その薬剤ごとに効果の差があり,また患者により差もあることはよく経験されてきた.この差や好みを踏まえて,合理的な選択方法があるかどうか検討する . また, 従来より , トリプタンの予兆期・ 前兆期の使用は効果がないという意見と効果があることもあるという議論があった . 予兆期 , 特に軽度の頭部違和感を認めた時には有効という意見があ る .
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解説・エビデンス |
トリプタン系薬剤は,選択的なセロトニン受容体作動性薬剤であるが,各々その薬理学的特性に差異がある.また,効果も患者によって一定ではない.このため,各種薬剤のメタアナリシスは行われているが,それぞれの厳密な直接比較が必要であることがいわれてきている.また,これは患者に対してどのトリプタンを選択するべきか?という疑問に対する答えにもなりうるからである.しかし,現時点では充分な患者数の厳密な研究は少なく,現在のところ明らかにはなっていない.患者および医師から見た preferenceの問題も最近になり論文となりつつあるが,厳密な検討がなされておらず,エビデンスの質を今後高める必要がある. |
参考文献のリスト |
1) Ferrari MD, Goadsby PJ, Roon KI, Lipton RB. Triptans (serotonin, 5-HT1B/1D |
検索式・参考にした |
Migraine 検索 DB: PubMed (04/11/21) |