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予防療法はいつまで続ける必要があるのか |
推奨 |
予防療法の効果判定には少なくとも 2 ヵ月を要する.有害事象がなければ 3 〜 6 ヵ月は予防療法を継続し,片頭痛のコントロールが良好になれば予防療法薬を緩徐に漸減し可能であれば中止することが勧められる |
推奨のグレード |
B |
背景・目的 |
急性期治療のみでは生活上の支障を十分に治療できない場合に予防療法が行われ,予防療法のゴールは 1) 発作頻度、重症度と頭痛持続時間の軽減, 2) 急性期治療の反応の改善により, 3 )生活機能の向上と,生活への支障の軽減である.このゴールが達成された場合には予防薬の減量や中止が考慮される.
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解説・エビデンス |
予防療法の継続期間や漸減中止を考慮する目安は,予防療法を行う前の頭痛による障害の程度にもより,一律には決めることができないが,これまでに刊行されたガイドラインでは予防療法を最低 3 ヵ月は継続し,頭痛が月に 1 , 2 回以下が 2 ヵ月以上続くようになれば,漸減中止する 1) ,頭痛頻度と程度が治療前の 50 %以下を目標に治療しこれが達成できれば数ヵ月は継続しその後,緩徐に減量 2) , 6-12 ヵ月の予防治療の後に継続の要否を判定 3) ,治療ゴールに到達し安定した後に漸減中止 4)-6) ,予防療法が奏功すれば 6 ヵ月〜 1 年は継続し,その後, 3-6 ヵ月以上かけて漸減し,発作の頻度が再び増加する場合は同じ治療を再開 7) などの勧告がなされている.
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参考文献のリスト |
1) Guidelines and recommendations for the treatment of migraine. Italian Society
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検索式・参考にした |
予防療法 1 の検索式と同様 |